病院での性病の検査は、実際どのようなことを聞かれたり、どのような検査内容なのでしょうか。また、検査内容(視診や問診)はどのようなものなのでしょうか。病院、または検査キットでの検査を受ける前に知っておきたい性病検査の流れについて解説したいと思います。
病院での性病検査の流れ
病院での性病検査の流れは、その病院の検査方針や検査したい性病の種類、性病の症状の有無によってやや異なります。段階ごとに解説しますので、参考にしていただければと思います。
1.性病検査ができる病院を探す
まずは性病検査が可能な医療機関を見つけましょう。『性病科』がある病院ではほぼすべての性病の検査が可能ですが、医療機関であっても性病検査ができる病院とそうでない病院があります。
また、性病検査ができる病院でも、咽喉(のど)の検査は耳鼻咽喉科、膣内の検査は婦人科など、検査する場所や症状が出ている場所によっても検査できる病院が異なります。
2.病院に電話で問い合わせ
検査する病院を見つけたら、検査が可能か、また検査費用の確認のため、電話で問い合わせましょう。予約が可能な病院でしたら、このときに予約しましょう。
3.受付を済まし問診表の必要事項を記入
初めて受診する病院の場合、受付で保険証を提示します。全額実費負担の場合は、保険証の提示は必要ありません。
次に、問診表を記入します。
・住所、氏名、生年月日、電話番号
・本日の来院理由(おりものが多い、排尿痛がある、性器にできものがある、など)
・女性の場合月経について(初潮年齢、月経周期、月経量など)
・これまでの病歴、薬に対するアレルギー、現在服用している薬など
point.病院での検査は、カルテの作成のため匿名の検査というわけにはいきません。しかし、病院側には守秘義務があるため、病院外に個人情報が行きわたることはなく、プライバシーは保護されています。
4.診察室で問診や検査の説明
待合室で待機後、順番が来たら名前を呼ばれます。その後、診察室へ入り、医師から問診を受けます。性交渉の時期や症状が出ているなら症状が現れた時期、これまでの処置・薬剤使用の有無などを聞かれます。
point.少し恥ずかしい内容もありますが、正確な診断のために隠さずに正直に答えましょう。
5.医師による視診・触診
症状がある場合は性器の診察をします。下着を脱いで診察台に上がります。常に看護師が1人付きますので安心できます。性器にできた変化を触診して痛みの有無や硬さなどを調べます。
point.女性の場合、婦人科等での性病検査は、下着を脱いで診察する必要があるため、できればワンピースなどの服装が好ましいです。また、サンダルなどへの履き替えがあるため、脱ぎやすい靴を選びましょう。
6.膣鏡検査・内診
女性の場合、膣鏡検査や内診があることも。検査で必要であれば膣鏡を挿入して膣を広げて、膣や子宮口付近の粘液を採取して検査します。内診では指を入れて、子宮、卵管、卵巣の状態を観察して圧痛の有無や骨盤腹膜炎がないかを調べます。
7.採血
検査する性病によっては、血液検査で抗体検査を行ったり、感染兆候の有無や全身状態に問題がないかをチェックします。
point.HIV(エイズ)や梅毒は血液検査を行います。また、毛じらみ症の場合は髪の毛などにも繁殖しますし、クラミジアや淋病は咽喉(のど)にも感染するため、性器だけではなく違和感がある場所があれば事前に伝えましょう。
8.結果の説明と今後の治療説明
最後に検査の結果説明と治療方針が説明されます。一般的には、検査結果が出るまでに経たないとわからない場合が多いため、後日検査結果の通知と治療が開始される場合もあります。しかし、何らかの症状がある場合、視診や内診の結果によっては、暫定的に治療を行っていくケースもあります。
point.症状がなく性病検査を受けたいだけであれば、数日後にあらためて結果を聞きに行きます。
性病検査キットの流れ
症状がない、または症状が軽度でそれが性病かどうかを確かめたい方は、性病検査キットがおすすめです。郵送検査の場合は、病院のような視診や内診を受ける必要もなく、匿名検査が可能です。『病院(婦人科など)に抵抗がある』『誰にもバレずに性病検査したい』という方におすすめです。
1.性病検査キットメーカーと検査項目の決定
郵送検査と病院の大きな違いに『検査キットメーカーと検査項目を自分で決定する』ということがあります。多くの方が最初の注文のときにとても悩んでしまうことが現状です。
1つ目のポイントは、『性病検査項目を選びやすいか』というところです。これに関しては、STDチェッカー を販売しているアルパコーポレーションがおすすめです。『あなたにピッタリのSTDチェッカー検索機能』が公式ページにありますので、そこで自身の症状(無症状でもOK)などを入力することで、自動で適切な検査項目キットを選んでくれます。
2つ目のポイントは、『提携病院数が多いか』という部分です。万が一、検査の結果、陽性判定(性病と判定)されたとしても、提携病院に検査報告書を持っていくことで、その結果をもとに治療をスムーズに始められるからです。病院での再審査をはぶくことで、料金的にも無駄がありません。提携病院数が1番多いメーカーはGME医学検査研究所 です。
point.検査項目のおすすめは、感染者多く必ず調べておきたい【クラミジア・淋病・トリコモナス・カンジダ・HIV(エイズ)・梅毒】の6項目です。ぜひ参考にしてください!
参考:性病検査キットの選び方≫
2.検査キットの購入と配送先を指定
検査キットメーカーと検査項目が決まってしまえば、もうあとはスムーズです。
検査キットの決済を完了させます。ほとんどのメーカーで、クレジットカード・着払い・銀行振込・コンビニ払いなどが利用できます。クレジットカードを使えない、使いたくない方は、銀行振込やコンビニ払いを選ぶと良いでしょう。
配送先は、基本的には自宅になります。検査キットとは分からない包装で、品名も『日用品やプラスチックケース』など中身が分からない仕様になっています。
point.ご家族の関係で、自宅で受け取りたくない方は、郵便局留めやヤマトセンター留めを利用しましょう。
3.検査キットの受取
上記で選択した方法で受け取ってください。受取方法は大きく分けて【ポスト投函・ヤマトなどでの配送・郵便局留め】の3つです。上記の決済完了前に選択しましょう。
4.検体の採取とポスト投函
検査キットが届いたら、いよいよ検体を採取します。同封の説明書に採取方法が詳しく書いてありますので、それ通りにすれば難しくはありません。
基本的には、検体の採取が複数ある場合でも(尿検査と膣分泌液など)、その日のうちに全部の検体を採取しましょう。検体採取から時間が空くことで検査精度にも影響が出る恐れがあるからです。そのままその日のうちにポストに投函します。
point.もし検体採取方法が分からない場合は、検査キットメーカーの公式ページに、採取方法の動画がありますので参考にしてみてくださいね。
参考:性病検査キットの使い方≫
5.検査結果の確認
検体が検査メーカーの検査所に到着後、おおむね1日~3日で検査結果が出ます。(土日祝の兼ね合いで遅くなることもあります)
検査結果は、電話やスマホ・パソコンで確認することもできますし、検査結果を書類で自宅に送付し確認することも可能です。これらの方法はキット購入時に選択します。基本的にはスマホで確認でOKです。
point.もし陽性判定が出たら、キットメーカーの専門員とやり取りし、必要な治療を行える提携病院などを案内してくれます。