梅毒とは、梅毒は『梅毒トレポネーマ』という病原菌が原因で発症する性感染症のことで、皮膚や粘膜の小さな傷から体内に侵入することで感染し、やがて全身に広がり、さまざまな障害を引き起こす慢性特異性炎症性疾患です。
あなたのセックスパートナー(例えば彼氏や彼女、旦那や妻)が性感染症である梅毒に感染、または発症したと判明したら『もしかして浮気(不倫)された?』と思う方も少なくないはずです。
『梅毒に感染していたら浮気確定?』に関して結論からいいますと、主に性行為で感染するという意味で、誰かしら感染者との浮気(性行為)があった可能性があると言えます。
しかし、梅毒は感染してから発症するまでの期間、つまり潜伏期間と症状の発症が、おおむね3週間、3か月、3年、10年とやや複雑です。もともと交際前から感染していた可能性もあるため、浮気を断定することは難しいとも言えます。
※当サイトでは、性病の性質や感染経路等で『浮気の可能性』を解説するため、浮気を断定する情報ではありません。あくまで参考にしていただければと思います。
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浮気によって梅毒に感染したよくある事例
ここでは、浮気して梅毒に感染してしまったよくある事例を箇条書きで記載します。パートナーや自身に心当たりがないか確認してみましょう。
項目 | 事例 |
---|---|
よくある梅毒の 感染例 |
|
普段からセックスパートナーが多い方や、一時的にでも不特定多数とのセックスをしてしまった人は感染機会が多いため、その分感染リスクも高まります。
※あくまで一例です。症状や行動、感染経路には個人差があります。
梅毒の症状や感染経路、潜伏期間
梅毒は通常のセックス(膣挿入)以外にも、アナルセックスによって感染するリスクが高く、肛門周辺にも症状が出やすい性感染症です。まずは主な症状や感染経路、潜伏期間、その他特徴を確認しましょう。
※ここでは、男女の永遠の課題『どこからどこまでが浮気か?』はひとまず置いといて、梅毒はどのような感染経路があるか、どのような特徴があるのかを解説していきますね。
梅毒の潜伏期間と主な症状
◆梅毒の潜伏期間
第1期の潜伏期間は、感染してからおおよそ3週間ほどです。
梅毒の症状は、感染機会から3週間、3ヵ月、3年、10年以上をポイントに変化していきます。しかも、症状は放っておくと自然に消えてしまうので『治った』と勘違いしてしまうこともあるので要注意です。
感染後の経過期間とその主な症状を以下で説明します。
◆梅毒の主な症状
感染部位 | 症状の詳細 |
---|---|
第1期 3週~3ヶ月 |
第1期の潜伏期間は、感染してからおおよそ3週間ほどです。 梅毒トレポネーマの感染部位(陰部、口唇部、口腔内)に大豆くらいの大きさの硬いしこりができ、痛みはありませんがだんだんと表面が崩れて潰瘍になります。また、太ももの付け根のリンパ節も腫れてくるケースもある。 2~3週間で症状は消えますが、これは自然に治ったのではなく、第2期への潜伏期間であって病原菌(梅毒)が全身に広がりはじめます。 |
第2期 3ヶ月~3年 |
丘疹性梅毒疹・梅毒性乾癬といって、全身や手のひら、足の裏に赤いぶつぶつができます。また、肛門や外陰部に腫瘤『扁平コンジローマ』ができます。 さらに、口腔内の潰瘍、発赤、腫脹(梅毒性アンギーナ)や脱毛が見られる。 第2期の症状が表れても、自然に症状が消えて一旦は無症状になりますが、再発を繰り返しながら、第3期・第4期に移行していきます。 |
第3期 3年~10年 |
皮膚や筋肉、骨などにゴムのようなこぶ(ゴム腫)が発生し、また、皮膚にしこりができた後に潰瘍となる結節性梅毒疹が生じる。 |
第4期 10年以上 |
第3期、第4期ともに現在ではほとんどみられないですが、第4期になると心臓、血管、神経、骨などに病変が広がり障害が現れて、最後は死に至る。 |
※梅毒は非常に危険な性感染症です。一旦症状が治まっても次のフェーズに移っている期間にあたるため、決して治ったわけではありません。必ず検査や治療が必要です。
※また、感染から発症までの期間が長いため、感染機会が特定しにくいことも特徴的です。
梅毒の主な感染経路
梅毒は『梅毒トレポネーマ』という病原菌が原因で発症する性病です。
梅毒トレポネーマは、HIV(エイズ)と同様に主に、血液・精液・膣分泌液を介して感染します。主にセックス(オーラルセックス・アナルセックス含む)によって、皮膚や粘膜の小さな傷から侵入することによって感染するため、出血を伴いやすいアナルセックスなどは要注意です。
一回の性行為で感染する確率は20%以上とも言われています。また、梅毒の病変部、すなわち性器の粘膜に形成される硬性下疳や、全身の皮膚にできる発疹は、とても感染力が高く、患部から分泌される分泌液等には数多くの梅毒トレポネーマが検出されます。
point.
オーラルセックスも危険です。ペニスに病変部がある人にフェラチオをした場合、自分の口唇や口内に感染する可能性があります。
また、血液感染するため、薬物注射やカミソリの共有も感染リスクがあります。
アナルセックスは梅毒感染の危険度が高い
アナルセックスの場合は直腸の中を確認できない上に、避妊の必要がないためコンドームなしのプレイが多く感染リスクは高まります。さらに、直腸は傷つきやすく病原菌が侵入しやすくなっています。
さらに、梅毒の病変部からHIV(エイズウイルス)が侵入しやすいためHIV感染率の複数感染の可能性が高まるといえるでしょう。
梅毒は母子感染で赤ちゃんにも感染します。母子感染で赤ちゃんに起こる先天梅毒は、妊婦検診を行うことにより防げるため妊婦健診を受けて治療する必要があります。
point.
過去にアナルセッスクの経験がある方は、アナルセックス未経験者より、梅毒やHIV(エイズ)に感染している可能性が高いと言えます。現在症状がなくても一度検査を検討してみてはいかがでしょうか。
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パートナーが梅毒に感染したらどうしたら良い?
パートナー(彼氏や彼女、旦那や妻)が梅毒に感染していると判明、どのように対処したら良いのでしょうか?浮気の疑いはあるかもしれませんが、まずは正しい検査や治療について理解を深めましょう。
パートナーが梅毒に感染がしたら自分も感染してる?
あなたのセックスパートナーが梅毒に感染した際は、あなたも感染している可能性が非常に高いです。(性行為があったことが前提で)
特に、パートナーの性器周辺にイボのようなものや何らかの症状がみられたり、コンドームなどの避妊用具を使用していない場合は、ほぼ感染していると思っておいたほうが良いでしょう。
そのため、今は症状がなくても必ず梅毒検査を行いましょう。梅毒は、梅毒トレポネーマという菌が原因な為、正しい治療をすることで完治も可能です。
※梅毒に感染している方の一部は、HIV(エイズ)にも感染している可能性があります。同時にHIV(エイズ)の検査も受けましょう。
※パートナーだけ治療しても、もう片方のパートナーが治療できていない状態で性行為をすることで、カップル同士で移し合うピンポン感染を引き起こしてしまいますので、必ずペアで治療を行いましょう。
梅毒の検査方法について
梅毒の主な検査方法は、病院などの医療機関を受診するか、検査キットで自分で検体を採取する郵送検査を推奨しています。
◆病院(医療機関)で検査
医療機関の場合、一般的には男性は性病科か泌尿器科、女性は性病科か婦人科(産婦人科)で検査を受けることが可能です。
また、自治体によっては保健所で検査が可能です。主にHIV(エイズ)と同時検査で、料金も無料の場合が多いです。(検査できる日程が限られていることがデメリット)
検査方法 | 詳細 |
---|---|
血液検査 |
通常、梅毒の検査は、血液検査で抗体の有無を調べます。また、梅毒に感染すると、由来の異なる2種類の抗体が産生されるため、2種類の検査法(STS法やTP抗原法)を組み合わせて診断に用います。 |
備考 |
梅毒に感染しても、すぐには梅毒に対する抗体ができないため、感染機会から2週間程度は検査ができません。一般的には、梅毒の血液検査は感染の機会から1ヵ月後〜できます。また、3ヵ月経過後の検査で陰性であれば感染していないと考えられます。 |
備考 |
※医療機関によって検査方法が異なる場合があります |
医療機関で検査される方は、まずは性病検査対応の最寄りの病院を探し電話で予約を行います。ほとんどの病院では、性病検査は実費検査となります。電話の際に、検査料金などの確認もしておきましょう。
◆郵送検査キットで検査
性病の検査は医療機関(病院や保健所)に行かなくても可能です。では、郵送検査の流れについて説明します。
まずはネットで検査キットを購入し、届いた検査キットを使用し自分で検体を採取します。同封された保険容器に入れポストに投函し、ご自身のスマホ等で検査結果を確認します。
病院へ行く時間がない、または病院へいくことに抵抗がある方は利用してみてはいかがでしょうか。
以下で郵送検査のメリットデメリットを解説します。
項目 | 詳細 |
---|---|
メリット |
・自分のタイミングで検査ができる ・検査制度は病院と変わらない ・病院へ行くことなく検査が可能(特に忙しい方や病院に抵抗がある方) ・1度に多くの性病検査ができる(おおむね4~8項目) ・自宅(自室)で出来るため、誰にも知られずに性病検査ができる。 ・匿名検査が可能(主にイニシャルや番号で対応) ・土日や夜間でもできる(時間を選ばない) ・陽性判定が出ても医療機関を紹介してもらえる ・ペア(カップル)検査も対応 ・保険証不要(実費検査) |
デメリット |
・陽性判定だった場合は病院へ行き治療する必要がある ・自分で検体を採取する必要がある ・検査から結果確認までおおむね1週間かかる(病院でもおおむね1週間ほどだが、郵送検査は即日対応はしていない) ・保険証不要(実費検査) |
備考 | ※性病検査キットの選び方からおすすめメーカーまで徹底解説! |
郵送検査の最大のメリットは、病院へ行くことなく空いた時間にご自身で検体採取を行えることです。病院に行くことに抵抗がある方は、郵送検査を利用してみてはいかがでしょうか。
梅毒の治療方法について
梅毒の検査の結果、陽性判定(+)が出た場合は治療を行います。梅毒の治療は、主に抗生物質であるペニシリン系のアモキシシリン(サワシリン)を、それぞれの症状に応じた期間で服用します。
経過期間 | 治療期間の目安 |
---|---|
第1期梅毒 |
2〜4週間 |
第2期梅毒 |
4〜8週間 |
第3期梅毒 |
8〜12週間 |
治療が必要な無症状の梅毒で感染時期が不明なもの |
8〜12週間 |
備考 | 梅毒の治療薬の種類と通販での購入方法≫ |
※特定のパートナーがいる場合は、感染している可能性が高いため、再発を阻止するためにもパートナーと一緒に検査・治療を受けることを推奨します。
まとめ:パートナーが梅毒に感染したら浮気の可能性は高い?
梅毒に感染したら、もしかしたら浮気の可能性があります。特に、第1期の症状が確認された場合は、約3週間前に感染機会があったと推測できます。
ただし、梅毒は輸血や注射針の共有などでも感染することがあるため、性行為以外での感染機会があったかどうかの確認は必要です。
最後になりますが、パートナーが梅毒に感染したら、セックスパートナーに事実を伝えて、必ず検査や治療をおこないましょう。放置することで重症化の原因となるうえ、セックスパートナーとのピンポン感染によっていつまでたっても治りません。
もちろん浮気を疑う場合もありますが、まずはご自身とパートナーの体の健康を考え、検査や治療を優先的に行ってくださいね。
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