尖圭(せんけい)コンジローマとは、ヒトパピローマウイルス(HPV)が原因で発症する性感染症で、性交渉が盛んな若い世代を中心に年間約10万人もの方々が感染すると言われています。
症状としては、『イボイボ』が性器や肛門など感染箇所に発生します。放っておいてイボが治まるケースもありますが、たとえイボが消えたとしても、ウイルスは体内にとどまり続けます。そのため、尖圭コンジローマは正しい治療を行い完治させなければ再発してしまいます。
今回は尖圭コンジローマの治療方法や治療薬であるイミキモド5%クリーム(ベセルナクリーム5%®)の効能や購入方法について解説します。
尖圭(せんけい)コンジローマの治療法は2種類
尖圭コンジローマの治療薬の前に、治療方法について簡単に説明したいと思います。尖圭コンジローマの治療方法は「外科療法」と「薬物療法」の2です。
病名 | 治療薬と服用期間の目安 |
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外科療法 |
外科療法として、イボ、コンジローマが出来ているのであれば、薬物療法、凍結療法、又は電気メスやレーザー蒸散などによる外科的療法などの方法があります。 |
薬物療法 | 薬物療法としては、現在保険で使用できる外用薬は、イミキモド5%クリーム(ベセルナクリーム5%®)のみとなります。イミキモド5%クリームは、外性器と肛門周囲の尖圭コンジローマに対して優れた効果を発揮します。ウイルスから身体を守る免疫機能を高めるので、HPVの増殖を抑えたり、ウイルスが感染した細胞を障害したりしてイボを治します。 |
近年は、軽度な症状であればベセルナクリームや5-FU軟膏、ブレオマイシン軟膏などの塗り薬でも治療が可能となっています。
尖圭コンジローマは、治療時に見えているものを全て除去しても、他の部位に感染していることがあり、数週間の間隔で繰り返し治療が必要になります。またイボなど、そういったものがないのであれば、治療は出来ないため経過観察となる場合があります。
尖圭コンジローマの治療に使用される薬・抗生物質について
尖圭コンジローマの原因は、HPV(ヒトパピローマウイルス)というウイルスです。イミキモド5%クリーム(ベセルナクリーム5%)をイボに直接塗ることで、ヒトパピローマウイルスの増殖を抑制して治療することができます。
イミキモド5%クリーム・ベセルナクリームとは?
ベセルナクリームは、尖圭(せんけい)コンジローマに効果がある外用タイプの薬剤です。
有効成分として「イミキモド」を配合したクリームタイプの薬剤で、一般名としては『イミキモドクリーム5%』と呼ばれており、国内では2007年から持田製薬より製造販売されている比較的新しい薬剤です。
イミキモド5%クリームは、外性器と肛門周囲の尖圭コンジローマに対して優れた効果を発揮します。ウイルスから身体を守る免疫機能を高めるので、HPVの増殖を抑えたり、ウイルスが感染した細胞を障害したりしてイボを治します。
尖圭コンジローマの治療にはベセルナクリームジェネリック
おすすめ度 | |
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有効成分 | イミキモド(Imiquimod) 5% |
用法 | 1日1回、週に3回、寝る前に使用することとされています。起床後(塗布後6時間~10時間)に必ずしっかりと洗い流してください。洗い流さずに長い時間放置すると、副作用発生リスクが増加する可能性があります。 |
内容量 | 250mg×3パック/箱 |
価格 |
1箱:3,096円 3箱:4,263円 7箱:8,148円 (※価格に変動がある場合があります) |
尖圭コンジローマの治療薬の使用方法や注意点
次に、ベセルナクリーム(ジェネリック含む)の使用方法や注意事項について解説します。
ベセルナクリームの使用方法
- 1日1回、週に3回、寝る前に使用する。例:月・水・金や水・金・日など。
- イボのある部分に薄く擦り込むように塗布し、もし周辺についてしまった場合は、ただちに石けんを使用してきれいに洗い流してください。また、塗布後の手指も同様に石けんで十分に洗い流します。
- 塗布後6時間~10時間の起床後に必ずしっかりと洗い流します。洗い流さずに長い時間放置すると、副作用発生リスクが増加する可能性があります。ベセルナクリーム塗布可能時間最大の10時間まで洗い流さない方が良いとの口コミなども見受けられますが、作用には個人差があります。口コミは鵜吞みにせずに初めは短めの時間で洗い流すようにしましょう。
- 塗り忘れてしまった場合でも、『月・火』などのように連続では使用せずに、必ず1日は間隔を空けて使用するようにしてください。
- イボが完全に消失したら使用を中止してください。個人差はありますが、完治までには数か月間かかる場合があります。再発を防ぐために、症状が軽減してきてもしばらくは使用を続ける必要があります。ただし、16週間を超えての使用は安全性の観点などから認められていませんので、症状が続く場合は必ず医師に相談するようにしてください。
point.必ず用法用量を守って使用しましょう。
ベセルナクリームの主な副作用
ベセルナクリーム(ジェネリック)を使用することで、以下のような副作用が出る場合があります。
- 紅斑やびらん、表皮剥離など
- 倦怠感や筋肉痛、悪心や下痢など
- 膣口・尿道付近に塗布した場合に痛みを伴う場合や排尿困難の可能性がある
- 手指の洗浄が不十分な場合、その手で顔などを触ってしまい、例えば耳の後ろなどに発赤がみられるケースがある
point.ほとんどの場合、副作用は軽度ですが、まれに強く出る場合があります。症状が重篤な場合は、必ず医師の診察を受けてください。
ベセルナクリームの禁忌・注意点
- 尿道付近や肛門内部・直腸、膣内や子宮内には使用できません。
- 小児に対する安全性は確立していません。
- ごくまれに、両親や医療従事者の手などを介して小児に感染するといった事例も報告されていますが、小児の治療を行う場合は必ず小児科や皮膚科などを受診するようにしてください。
尖圭コンジローマの完治の目安
尖圭コンジローマは、治癒後半年間に再発がみられなかった場合に、完治と認めらます。しかし、およそ4~5人に1人の割合で、半年以内に症状が再発してしまうことが分かっています。
これは、症状として現れたイボを除去したとしても、体内に残っているヒトパピローマウイルス(HPV)が再燃することが原因です。
尖圭コンジローマの治療後は再検査を
尖圭コンジローマは、とがった乳頭状のぶつぶつから始まり、そのぶつぶつがひっついて段々と大きくなりカリフラワー状まで大きくなってしまう可能性がある性感染症です。
さらに、一旦治ったように見えても、体内に残ったヒトパピローマウイルスによって再発を繰り返す可能性があります。そのため、治療には時間がかかりますが、根気強く続けていく必要があります。
症状が治まった際は、完治しているか確かめるためにも、必ず再検査を受けましょう。