性病検査を受けるためには、病院や保健所、性病検査キットなどの方法がありますが、その中で最も費用面で優位とされるのは『保健所』での検査です。では、実際に保健所での性病検査はどのようなことをするのでしょうか?。
今回は、保健所で性病検査を受ける際の流れと、保健所で検査を受けるメリットやデメリット、保健所で性病検査を受けることが向いている方についてなど、保健所での性病検査にまつわる疑問を解消したいと思います。
保健所での性病検査の流れ
では、実際に保健所で性病検査を行う際の『流れ』について詳しく解説します。ほとんどの保健所は、以下の手順で性病検査が行われます。ぜひ参考にしていただければと思います。
1.保健所に予約する
まずは保健所に電話して性病検査の予約を入れます。このとき、検査の希望日時と感染機会、つまり性行為から2~3ヵ月経過しているかを確認されます。保健所での性病検査は主に【HIV(エイズ)】であり、HIVは感染後2~3ヵ月でないと検査ができないためです。
保健所では、HIV(エイズ)の検査を無料で行うことができます。HIV(エイズ)以外の性病検査については、保健所によって異なりますが、有料になる場合があるため予約の電話の際に確認しておきましょう。
また、保健所は検査日時に制限があります。保健所によって異なりますが、『第〇週の〇曜日』など、検査が出来る日時が決まっています。また、先着順で『定員』もあります。1日に検査ができる人数が決められているため、早めに予約しましょう。
point.保健所での性病検査は【匿名】なため番号で管理されます。多くの場合、予約番号を伝えられますので、忘れないよう必ずメモに残しておきましょう。
2.検査日当日の問診表記入
検査当日、保健所に行き問診表や検査申込書に必要事項を記入し提出します。また、担当者から簡単な問診や、検査の説明が行われます。匿名検査のため、名前や住所などの記入はありません。
3.保健所での検体採取
HIV(エイズ)は【血液検査】で判定するため採血を行います。
HIV以外の性病を検査する場合は、検体の採取方法が異なる場合があります。梅毒の場合はHIV同様に血液検査で判明します。クラミジアや淋病の場合は、男性なら尿やペニスの分泌物の採取、女性なら膣分泌物の採取が必要です。
4.検査番号の控えをもらう
検体の採取を終えれば、あとは検査結果を待つだけです。このとき、検査申込書の控えを渡されます。匿名検査なため、検査申込書の控えや検査番号がないと、検査結果を確認することができないので、無くさないように必ず保管しておきましょう。
5.検査結果の確認
検査申込書の控え、または検査番号を持って、検査結果を聞きに行きます。検査結果を確認する日も指定されているため、必ず指定された日に控えを持って保健所に行きましょう。通常、検査結果は口頭で伝えられ、検査結果報告書などは渡されません。
HIV(エイズ)検査のみの場合、『即日検査』といって、検査当日の30分~数時間で検査結果を確認できることもあるため、電話予約の際に確認しておきましょう。
保健所で性病検査を受けるメリット・デメリット
- HIV(エイズ)の検査が基本的に無料
- HIV(エイズ)の検査結果が即日わかる(※保健所による)
- 匿名で検査を受けることができる
- 未成年でも検査を受けることができる
保健所ではHIV(エイズ)の検査が無料で受けられることが最大のメリットといえます。また、職員とは顔を合わすものの、氏名や住所を伝えずに匿名で検査が可能で、思っているよりもプライバシーに配慮されています。
(※ビザ発給のための検査の場合、例外的に有料になることがあります。)
- 検査日時が指定されている
- 検査結果日が指定されている上に口頭で伝えられる
- HIV(エイズ)以外は有料のケースが多い
- 検査項目が限られている
- 先着順で検査を受けられない場合もある
- HIV(エイズ)検査以外には特にメリットがない
保健所での性病検査はあまりおすすめできません。
まず1つ目に、検査日時や結果確認日が指定されていることです。スケジュール的に難しい方は多いのではないでしょうか。
2つ目に、検査項目が少ないことです。HIV(エイズ)だけの検査なら、無料で検査できる保健所は優秀といえます。しかし、念のための性病検査の場合、クラミジアや淋病、トリコモナス、カンジダ等の検査を行わないと、性病検査の意味があまりありません。
point.性病の多くは無症状または症状がほとんど出ないため、検査をしてみないと感染しているのかを確認できません。HIV(エイズ)だけ検査したら安心、という訳にはいかないため、保健所での性病検査は『HIV(エイズ)のみ』に限りましょう。
保健所での性病検査が向いている人とは
上記のメリット・デメリットを踏まえて、保健所での性病検査に、向いている方と向いてない方の例を挙げてみました。
- とりあえずHIV(エイズ)の検査をしたい人
- スケジュール的に余裕がある人
- 親やパートナーに絶対に知られたくない人
- 無料、もしくは出来るだけ安く済ませたい人
- さまざまな性病の検査を受けたい人
- 仕事や学校で忙しい人
- 誰にも会わずに性病検査したい人
- 診察や問診に抵抗がある人
- あきらかに症状が出ている人
性病検査キットは保健所のデメリットをカバーできる!
上記の通り、保健所での性病検査は、いくらHIV(エイズ)の検査が無料とはいえ、検査できる性病の種類やスケジュールの問題などで、思うような性病検査ができない場合も。
郵送検査は、性病検査キットを専門の検査所から送ってもらい、自宅で自分で検体を採取し専用の容器に入れ、ポストに投函することで、誰にも知られずに性病検査ができるサービスです。
もちろんHIV(エイズ)の検査も有料ですが、感染者数が多いほとんどの性病検査を、一回で検査が可能です。保健所での性病検査では、本来は治療が必要な性病に感染していても見逃してしまう可能性があるため、性病検査キットでしっかり検査することを検討してみてはいかがでしょうか。